アンケート調査を実施しようとするとき、多くの人々は困難に直面します。アンケートの集計に手間がかかるというのはもちろんですが、それ以前に、「アンケートの設問内容として、何をどのように質問するのか」「アンケートを通じて、何を明らかにするのか」、さらには「明らかにしたい事項に応じて、どのようなアンケートをするべきなのか」といったことなどが、分からないからです。
ところで、世の中には、プログラマたちが、さまざまな知識や技術を持ち寄り合いながら開発した「オープンソース・ソフトウェア」と呼ばれるものがたくさんあります。SQSも、そのひとつです。「オープンソース・ソフトウェア」は、世界中の誰もが自由に(無料で)ダウンロードしたり、その技術的詳細を調べたり、書き換えたり、実行したり、再配布したりできるようなしくみのもとで、公開されています。
私は、『アンケート調査を実施する人々が、それぞれが調査に関わることで得てきた知識を持ち寄り合い、共有をすることで、「オープンソース・ソフトウェア」のような知識の集合体を作り出すことができるのではないか?』と考えました。あなたが作成した調査票はどんな内容で、それは、どのように実施されたのでしょうか。そしてそのときの調査の結果から、どのようなことが分かり、さらには、現場にどのような改善を生み出すことができたのでしょうか。そうした知識を互いに学び合い、真似し合うことができれば、私たちの社会は、より良い場所になるはずです。
アンケート調査(questionnaire)に関する知識を、互いに共有(share)し合うような未来への期待を込めて、私はこのソフトウェアに”Shared Questionnaire System”という名前をつけ、「オープンソース・ソフトウェア」として公開し、日々、開発をつづけています。そんなSQSが、みなさまのお役に立つようであれば幸いです。
千葉商科大学 政策情報学部 准教授 久保裕也